6月議会 一般質問

政策宣伝

6月議会一般質問で「コロナ禍における市内の雇用状況と対策」と「新産業廃棄物最終処分場に関する本市の対応」を質問しました。

質問文と答弁を掲載します。

コロナ禍における市内の雇用状況と対策について

年末となる半年前、30代後半の男性から私のところに電話で相談がありました。その方は、「ハローワークを利用して職を探しているが、一度離職、就職を繰り返すようになると、なかなか定職につけない。就職氷河期世代ならわかるだろう。求職中のまま、一体、どのように年を越せばよいのか」と訴えました。コロナ感染が広がる中、年末や企業の期末が近づくたびに、雇用相談や生活相談を受ける事が増えています。

厚生労働省によると、新型コロナウイルス感染症拡大により解雇・雇い止めは、昨年5月以降の累計で2月5日現在、8万6551人に上ります。うち非正規労働者数は4万1396人です。

総務省の「労働力調査」によると、2020年1年間で非正規雇用は75万人減少。うち50万人が女性です。

今回の質問では、現在の雇用状況や求人状況と雇用相談の状況を伺います。

(1)    雇用状況改善への対応策について

雇用維持の施策について、12月議会で「市内における雇用状況と本市独自の施策」を質問したところ、「11月末現在、雇用調整助成金関係の上乗せ補助などが合計で65件、雇用調整助成金を受給し解雇や雇止めを行っていない事業者に支給する「緊急雇用維持支援金」が184件、社会保険労務士による相談が85件、オンラインセミナーは約2,800回再生」等の施策をご答弁頂きました。「雇用調整助成金の活用などによりなんとか雇用を維持しようと懸命に努力している状況」とご答弁があり、施策が雇用維持の後押しをしていると考えます。それから半年ほどたった現在の状況を伺います。

ア 市内の有効求人倍率や求人の職種などの雇用状況

3月の完全失業率は2.6%で、総務省は「雇用情勢が改善したとは言い難い」と述べています。そこで、市内の有効求人倍率や、現在、主にどのような職種の求人があるのか、採用に至る際、本人の希望と、採用された職種は一致しているかなどの雇用状況を伺います。

イ 雇用調整助成金の申請件数など施策の状況

市内の雇用調整助成金の申請件数や企業支援及び雇用維持の施策の状況を伺います。

続いて、

(2)   コロナ禍における雇用相談への対応について

新型コロナウイルスの影響で、女性は男性の倍以上、雇用が失われたと報道されています。

市ではコロナ緊急相談窓口など様々な相談窓口があります。そのなかで、雇用関連ではどのような相談が多く、どのように対応したのでしょうか。対応している職員の数や、窓口には専門家などが配置されているのかなど、雇用相談への対応について伺います。

ご答弁をよろしくお願いします。

(産業経済部長)

千葉議員の御質問にお答えいたします。

私からは、大きな1項目め、「コロナ禍における市内の雇用状況と対策について」の御質問にお答えいたします。

まず、(1)「雇用状況改善への対応策について」2点御質問がございましたので、順次お答えいたします。

初めに1点目の「ア 市内の有効求人倍率や求人の職種などの雇用状況」についてでございます。

市内の有効求人倍率につきましては、令和元年12月の1.77倍以降、下降を続け、令和2年の6月と8月は1.0倍を切りましたが、その後は回復し、9月以降は1.0倍以上を保ち、直近の令和3年4月は1.10倍という状況であります。

また、昨年の職種ごとの求人を見てみますと、販売職が大きく減少し、介護サービス職は大きく増加しておりますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によります外出自粛等を原因とする小売業などの販売不振や、介護サービス施設における感染防止のための人員の需要増が要因として大きく影響したものと捉えております。

また、職種ごとの求人倍率を見てみますと、販売職は1.0倍を切り、求職者数が求人数を上回った月がある一方で、介護サービス職は、求職者数に対して求人数が大幅に上回り、求人倍率が7.0倍を超える月があるなど、求人と求職のミスマッチが見られる状況であります。

次に、2点目の「イ 雇用調整助成金の申請件数など雇用維持の施策の状況」についてでございます。

令和2年度のハローワーク日立管内の雇用調整助成金申請件数は2,000件を超えており、800件強であったリーマンショックや東日本大震災の時を大きく上回り、これまでで最も多い状況となっております。

そこで、本市では、雇用調整助成金の申請手続きなどを支援するため、専門家に依頼した際の費用を補助し、助成金を活用した事業者による雇用維持を促しているところであります。

また、昨年度に引き続き、雇用調整助成金を受給した事業者に対する「緊急雇用維持支援金」や、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を受給した従業員を対象とした「休業者支援金」など、市独自の支援金の支給も行っており、「緊急雇用維持支援金」のこれまでの支給件数はおよそ300件、支給額は約4,400万円、「休業者支援金」のこれまでの支給件数は16件、支給額は約30万円という状況であります。

今後も、時機を逸することなく必要な支援を講じられるよう努めてまいりたいと考えております。

続きまして、(2)「コロナ禍における雇用相談への対応について」お答えします。

本市では、令和2年度より、新型コロナウイルス緊急総合相談窓口の中に事業者支援相談窓口を開設し、市の新型コロナウイルス関連の補助金や飲食店・小売店支援事業の申請受付、国や県の給付金申請に係る支援等を行ってまいりまして、延べ5,800人ほどの利用がございました。

この相談窓口での雇用に関する相談としましては、国の雇用調整助成金や、休業手当が支払われない従業員に国が支給する新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請方法のほか、これら国の助成金・給付金決定通知後に申請できる市の支援金等について、相談が寄せられております。

また、事業者支援の相談窓口と並んで、日立市社会福祉協議会による生活支援の相談窓口も開設され、生活費の相談に加え、市役所内に常設されている「つなぐハローワークひたち」と連携した就労相談にも対応し、生活と就労の両面でのサポートが進められております。

さらに、雇用センター多賀では、今年度からキャリアコンサルタントの資格を有する会計年度任用職員1名を配置し、計4名の相談体制を整え、ハローワークの求人情報提供や、求人企業への紹介を継続しますとともに、6月15日の明日からは、就職面接の受け方や履歴書の書き方など、就労に向けた実務的な相談に対応できる、予約制の相談日をスタートし、よりきめ細かい就労支援を図っていきたいと考えております。私からは以上でございます。

(千葉)

「介護サービス職は、求職者数に対して求人数が大幅に上回る」とご答弁がありました。コロナ禍により、医療、介護、障害福祉、保育などの「ケア労働」と言われる、命を守る仕事が私たちの生活になくてはならないことが浮き彫りになりました。しかし、介護・障害福祉・保育等で働く方々は「全産業平均より月10万円安い」とされます。ですので、「賃上げ・処遇改善」がミスマッチ解消のためにも必要です。処遇は、政府が決める診療報酬・介護報酬などの“公定価格“で決まりますので、実態を国に伝えることや賃上げと処遇改善に関して市独自の施策を検討するよう要望します。

雇用調整助成金の申請件数など雇用維持の施策の状況について、本市ではコロナ禍当初から雇用調整助成金の上乗せなど市独自の施策を打ち出し、そのことが他自治体や国の施策充実に結びついていると感じています。件数は増え続けておりますので引き続きの支援をお願いします。

相談窓口では他機関と連携しながらサポートしていることがうかがえました。冒頭、就職氷河期世代の方の訴えを紹介しましたが、この世代を対象とした市職員採用を継続することや、「声を聞く」という姿勢を維持した、引き続きの窓口充実をお願いします。

新産業廃棄物最終処分場に関する本市の対応について

続いて、大きな2「新産業廃棄物最終処分場に関する本市の対応について」に移ります。

(1)    候補地発表から1年経過しての現在の受止め

2020年5月26日、大井川知事が、日立市諏訪町の日立セメント太平田鉱山跡地を、新産業廃棄物最終処分場の候補地としたと発表してから1年が経ちました。

2020年夏頃に県主催による住民説明会が行われ、2020年11月には県の考え方を整理した「新産業廃棄物最終処分場の整備について」が、「住民説明会でいただいたご意見等への回答」の副題で発表されました。

今年の2月には、新たな搬入ルートとなる新設道路の方針を示した「課題への対応策」が示されフォローアップ説明会が3月に開かれました。今後、県は、フォローアップ説明会で出された意見と県の考えをまとめた「新産業廃棄物最終処分場整備に向けた課題への対応策に関するご意見と県の考え」を県ホームページに掲載する予定です。

候補地発表から1年経過した現在、市はどのような受け止めかを伺います。

(2)    市における「課題への対応策」の有効性の検討状況について

3月議会で「(県の)対策が十分なのか不十分なのかなど検証を行っていくことになると考えますが、今後、どのように市執行部では検証を行っていくのか」との質問に対し、「庁内の関係部課所が連携しながら、搬入ルートをはじめ、周辺環境への対策や地域振興策など、環境都市宣言をしている本市にふさわしい施設となり得るのかどうかも含めて、県の対応策の有効性について検討する」と3月議会で御答弁を頂きました。

そこで、県の対応策の有効性の検討に関して、検討結果を出すに至るまでの課題や今後の方向性について伺います。

(生活環境部長)

私からは、質問の大きな2項目め、新産業廃棄物最終処分場に関する本市の対応についての御質問に、順次お答えいたします。

はじめに、(1)候補地発表から1 年経過しての現在の受止め、でございます。

新産業廃棄物最終処分場の整備候補地として、大井川知事から受入れを要請されてから、これまでの間、県主催による住民説明会、フォローアップ説明会、さらには新たな搬入ルートにかかる周辺住民への追加説明が行われてきたところでございます。

また、市議会特別委員会におきましては、1 2 回にわたる御審議をいただいているところでございますが、今月4 日の特別委員会において、県からは、住民の皆様から一定の理解が得られたとの見解が述べられたところでございます。

御質問の現在の受止めでございますが、新処分場の必要性は十分理解できるものと考えておりますが、一方で、住民の皆様からいただきましたご意見を踏まえますと、様々な課題もあることから、今後は更に検討の熟度を高めていく必要があるものと認識しております。

次に、(2)市における「課題への対応策」の有効性の検討状況について、でございます。

先日の特別委員会において、県から、フォローアップ説明会で出されたご意見を踏まえた課題への対応策として、新たな搬入ルート、周辺環境への影響、地域振興策などへの考えが報告されましたので、これまで県から示された内容と合わせて、引き続き、庁内の関係課が連携し、総合的な観点から検討を進めているところでございます。

市といたしましては、新処分場を中心とする整備事業全体が、環境都市宣言の主旨に沿った本市にふさわしい施設でなければならないと考えておりますので、引き続き、市議会特別委員会の審議の状況と住民の理解度合いを踏まえながら、慎重に検討を重ねてまいります。

以上でございます。

(千葉)

「新処分場の必要性は十分理解できるもの」とご答弁がありました。常陸多賀商店街の方からは、「処分場は必要なのは分かるが、なぜあの場所なんだ」という疑問の声が寄せられました。産廃最終処分場を今すぐ無くすことは不可能だと私も考えますが、県や市に処分場を作る義務はありません。「廃棄物処理法」では、自治体は「産廃の処理をすることが出来る」としているだけで、産廃の処理責任は「産廃を排出する企業・事業者」としています。すなわち事業者は自治体に処分場を作らせるのではなく自らの責任で廃棄物を処理する努力が求められます。なぜなら、何を原材料に使用しているかを知っている事業者こそ、廃棄物の処理コスト削減やリサイクル推進が効率的にでき、循環型社会に貢献できるからです。よって、自治体の役割は「燃やして埋める」を助長する公共関与の最終処分場を作る事ではなく、事業者が適切に処理しているか監視し是正することです。

しかし、今回の新処分場は、産廃処理業者などでつくる「産業資源循環協会」が「新処分場を作ってほしい」と県に要望書を提出し、県が新処分場の候補地選定を進めました。県が行った候補地選定について、「循環協会の会長が役員を務める会社所有の土地を候補地に選び、そして、その役員が選定委員までしていた、『選ぶ側と選ばれる側が同一であり』あまりにも出来すぎた話ではないか」という質疑が県議会であり、大井川知事は「単なる偶然」とだけ述べましたが、これでは、選定経緯に疑問を抱かざるをえません。

「課題への対応策」について「検討を進めているところ」とご答弁がありました。市民には新処分場そのものや課題への対応策について「見えない不安」があります。

例えば、5月24日の茨城新聞に「洪水や土砂崩れ懸念」の見出しで「集中豪雨が降った際の洪水や土砂崩れの危険性を指摘」した市民集会が報道されました。

そのため県は、指摘や不安に対する対応策を具体的に示すべきです。「想定最大規模の雨の量が何mmであり、処分場を作った場合、処分場や沢に何立米の水が流れ込むが、防災調整池の規模は何立米確保できれば鮎川へ流せる水の量である流下能力を上回らないので洪水は起こりえない」と検証に値する説明をすべきです。

また、地域住民からは、2019年11月「鮎川河川水害等に関する陳情」が、2020年8月は「西成沢町3丁目付近における鮎川河川洪水等に関する陳情」が出され、本市定例議会は全会一致で陳情を採択しました。陳情箇所については今後対策がなされると思います。しかし、土砂災害ハザードマップを見ると、鮎川の6号より東側一体は土砂災害警戒区域等に指定されており、成沢小学校のグラウンドと校舎の一部や、約60戸の家屋の一部が警戒区域に入っており、陳情の該当箇所は鮎川の一部分です。その他をいつ対策するのか河川管理責任者である県に説明を求めて下さい。

「新処分場を中心とする整備事業全体が、環境都市宣言の主旨に沿った本市にふさわしい施設でなければならない」とのご答弁について、新しい搬入ルートである「新設道路」も検討が必要ですが「どこに立体交差をつくるのか」など検証に必要な情報が示されていません。しかも、県は、「道路設計のための測量は市の受諾を受けてから」と述べました。これでは「測量や設計を進めるためには市の受諾をもらわなければならない」と、県が市に受諾を迫っているように感じます。受諾の判断に必要な情報を求めても「受諾しなければ測量、設計が出来ず示せない」では「膠着状態」です。膠着状態を作った原因は説明責任を果たしていない県にありますので、今後、市は「新設道路の詳細」など検討に必要な情報を列挙し求めるなど、県へ働きかけることを要望します。

「基本計画を策定してから作る」と述べていた新処分場イメージ図は、市民の声や特別委員会での粘り強い要望によって「規模や詳細は変わりうる」と添えられましたが示されました。今後もこのような働きかけが必要です。

最後に、「住民の理解度合いを踏まえながら検討する」というご答弁について、6月5日の茨城新聞に、「県はこれまでの住民説明会のやり取りを踏まえ、『住民から一定の理解を得た』との考えを示した」と報道されましたが、3月7日の東京新聞には「住民から厳しい意見相次ぐ」の見出しで住民説明会の様子が報道されました。どちらが真実なのでしょうか?

日立市民の動向では、6月県議会へ「搬入路撤回の請願」が市民90人によって提出され、小川市長宛の処分場建設反対署名は12月に8千筆、6月には1万5千筆超が提出されました。市民の声に耳を傾け受け止めることが本市に求められます。

以上より、判断や検討に必要な情報を求めて県に働きかけることと、引き続き市民が理解、納得したのか市民の声を聞くこと、そのことを要望して私の一般質問を終わりにします。ご答弁ありがとうございました。

日立市議会映像配信-録画中継再生 (jfit.co.jp)

日立市政報告2021年6月議会

PAGE TOP